Saturday, October 4, 2008

第一話にございます。

これ、一応プロジェクトなんですけど。ちょっとばかばかしいけど、あたし頑張ります。ご感想をお願いいたします。

昔々、ある町にジャックという一人の少年がいた。それはそれは素晴らしい少年であった。
背が高くて、体つきもよかった。成績は優秀でスポーツで負けた事など一度もなかった。顔は…顔は見ても見つめても一生見ていたい様な顔であった。勿論、こんな少年を近所と学校の男子も女子も憧れてやまなかった。
なのに少年はなぜかこんなに自分を好きな人たちとは親しくならなかった。男子と話したり遊んだり、女子とも話したりちょっと違う意味で遊んだりはしたが、友達といえる人は一人もいなかった。親友はいなかった。彼女もいなかった。そんな悲しい事情に気づいてなんとかしようと思った子は何人いたが、少年はその優しさに対してものすごく冷たかった。恋人になろうと必死で近づいてきたある女の子を一夜相手にしたら全く無視する様になった事件もあった。ひどくがっかりした女の子は、涙に満ちた低い声でこう言った。
「あんたなんか…あんたなか…人でなしよ!」
まあ、この子も自分で気づいていたより賢い子だったのであろう。なぜならジャック君は人間などではなかったから。


少しジャック君の話をスキップして、違う昔話をしてもかまわないかな。
昔々、ある森にライという一匹の狼がいた。それはそれは素晴らしい狼であった。
体が大きくて、筋肉が鉄の様であった。獲物を追う本能は鋭くて広い森でライに勝る狩り狼はいなかった。そして逃げる鹿が見とれて止まるほどライという狼は美しかった。こんな狼を森中の狼たちは愛してやまなかった。
その気持ちに応じてライも狼たちを家族同様に愛した。そして聡明な国王の様にライは狼たちを君臨した。若い鹿は殺すなと、人間の村には近づくなと、ライの命令は絶対であった。そしてライがいる限り森の狼たちが幸せに暮らす事は明らかであった。
動物の世界でライの噂は他の森にも流れていった。そしてこの噂はやっと動物と会話をする魔女や魔導師の耳に入った。そしたらその無敵な獣を味方にしようと多くの魔女や魔導師は森へ旅立ったが、ライは大好きな森と大好きな狼たちのもとから離れたくなくて誰もの願いを断った。魔女や魔導師は嫌々ながら頷いて帰る事にした。
一人だけライの断りに納得できなかった魔女がいた。この魔女は他の魔女や魔導師より遥かに優秀で美しくて誇り高かった。狼などにふられるなんて許せなかった。ライを殺す事はきっとできたが、そんな簡単に死んでもらっても満足しないだろう。どうやって苦しめられる?どうやって生まれてさえこなかったらと思わされる?魔女の頭は美顔に似合わない醜い思いで一杯であった。
邪悪な考えの末は、邪悪な企みであった。

つづく。